イオン交換樹脂
イオン交換樹脂
イオン交換樹脂は、ベンゼン環にビニル基が一つついたスチレンと、ビニル基が二つついたジビニルベンゼン(DVB)を材料としています。それらを水中で懸濁重合することで直鎖の高分子であるポリスチレン同士をDVBが橋架けし、あらゆる溶媒に不溶な3次元構造の粒状ポリマーができます。このポリマーにスルホン酸や4級アンモニウム塩などを官能基として導入することで、イオン交換樹脂ができます。
強酸性陽イオン交換樹脂
全てのpH領域(0~14)で使用でき、温度にも比較的安定で100~120℃の高温にも耐えることから、純水・軟水製造の水処理を始め、医薬品・食品の精製、触媒等広い分野で使用されています。
弱酸性陽イオン交換樹脂
弱酸性陽イオン交換樹脂はカルボン酸基(-COOH)を交換基として持つ陽イオン交換樹脂です。アクリル酸系の弱酸性陽イオン交換樹脂は、炭酸塩硬度が高い水の処理に、メタクリル酸系は、抗生物質やアミノ酸の精製等に使用されます。
強塩基性陰イオン交換樹脂
陰イオン交換樹脂は、官能基としてアミノ基を導入したイオン交換樹脂でClイオン、SO4イオンのような陰イオンを交換することができます。官能基であるアミンの塩基性の強さにより強塩基性陰イオン交換樹脂と弱塩基性陰イオン交換樹脂の2種類に分けられます。
弱塩基性陰イオン交換樹脂
弱塩基性陰イオン交換樹脂は、架橋したポリスチレン骨格またはポリアクリル酸エステル骨格に、一~三級アミノ基を官能基として持つ陰イオン交換樹脂です。